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禁煙して何年たっても吸いたいのは普通|1日1箱23年の私は2年で消えた

禁煙して何年たっても吸いたいのは普通? 45歳で禁煙を決めて22年・67歳介護職 介護の仕事と体づくり

禁煙して1年、2年とたっても、ふとタバコが吸いたくなる。「自分は意志が弱いのか」「この気持ちは一生続くのか」と不安になっている人もいると思います。

私は1日1箱のタバコを23年間吸い、45歳でやめると決めました。今は67歳で、介護の仕事を続けています。

正直に書くと、一度ではやめられませんでした。「吸いたい」と思わなくなったのは、やめると決めて2年ほどたった47歳ごろです。一本も吸わなくなったのは、50代前半のことです。

この記事では、禁煙してからの22年で「吸いたい気持ち」がどう変わってきたかを、私の体験のまま書きます。医師ではないので、治療や正しいやめ方の話はしません。ひとりの元喫煙者の記録として読んでください。

窓辺のテーブルで考えごとをする年配の男性

禁煙して何年たっても吸いたくなるのは、おかしいことではない

ネットで調べると、「やめて1年たっても吸いたい」「1年半たった今も吸いたくなる」という声がいくつも見つかります。吸いたくなるのは、あなただけではありません。

私自身も、やめてすぐに吸いたい気持ちが消えたわけではありません。2年ほどは、タバコのことが頭のどこかに残っていました。

吸いたいと思うことと、実際に吸うことは別のことです。気持ちが出てくるのは止められなくても、手に取るかどうかは自分で選べます。私もそのくり返しの中で、少しずつタバコから離れていきました。

だから、今吸いたい気持ちがあるからといって、自分を責めなくていいと思っています。吸いたいと思いながらでも、吸わない日を重ねている。それだけで十分に続いている、というのが今の私の考えです。

私の喫煙と禁煙の記録

1日1箱のタバコを吸っていたころ

手に持ったタバコの箱

タバコを吸っていたのは、20代前半から45歳までの23年間です。量は1日1箱。吸うのが当たり前の毎日でした。

35〜36歳のころに、マラソンも始めました。タバコを吸いながら走っていたことになります。

45歳、「タバコかマラソンか」でマラソンを選んだ

マラソン大会で走るランナーたち

45歳のとき、マラソンの練習中に胸がチクチクするのを感じました。大きな病気が見つかったわけではありません。それでも私には、「タバコを続けるか、マラソンを続けるか」の選択に思えました。

私はマラソンを選び、タバコをやめると決めました。

67歳の今の体力は、介護職に体力はどれくらい要る?67歳が月120km歩いた記録に書きました。

やめては吸うを、何度かくり返した

最初の1〜2週間が山だった

カレンダーの日付に印をつける手

はじめてやめたときは、最初の1〜2週間が山でした。そこを越えると、少し落ち着きました。

厚生労働省のe-ヘルスネットにも、「禁煙開始から2週間は、離脱症状(禁断症状)の強い時期」とあります。私の実感とも合っています。

出典:禁煙を開始する方のご家族へ(厚生労働省 e-ヘルスネット)

一度吸うと、また吸う毎日に戻った

やめると決めても、すぐにやめられたわけではありません。やめては吸い、また吸う生活に戻る。それを何回かくり返しました。

そのころは、吸うと「うまい」と感じていました。久しぶりのタバコをまずいと感じて、そのままやめられた、という話を聞くことがあります。私の場合はそうではありませんでした。

ほぼ完全にやめられたのは、46〜47歳のころです。やめると決めてから、1〜2年かかったことになります。

吸いたくなったのは、友人が吸っているのを見たとき

屋外でタバコを吸う人たち

吸いたくなる場面は、はっきりしていました。友人たちがタバコを吸っているのを見たときです。

一人でいるときより、周りが吸っているときのほうが、ずっと吸いたくなりました。目の前で火をつける仕草や、においがあると、気持ちが引き戻されます。

何年たっても吸いたくなるという人は、吸いたくなる場面を一度振り返ってみると、自分なりの傾向が見えるかもしれません。私の場合は「人が吸っているとき」でした。

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、食後やコーヒーと一緒のとき、仕事の休憩時間など、タバコを吸いたくなる場面を書き出して、代わりの行動を決めておく方法が紹介されています。吸いたい気持ちは、長く続いても3〜5分だそうです。

出典:禁煙の準備(厚生労働省 e-ヘルスネット)

47歳ごろ、「吸いたい」と思わなくなった

46〜47歳でほぼやめてからも、たまに吸うことはありました。ただ、そのときにはもう、特別うまいとは思わなくなっていました。「吸いたい」という気持ちがなくなったのも、このころです。

一本も吸わなくなったのは50代前半|喘息がわかってから

マラソンで息苦しさに気づいた

喘息の吸入器を手に持つ年配の男性

50代前半のころ、マラソンを走っていて、いつもより息が苦しいことに気づきました。慢性副鼻腔炎と喘息と診断されたのは、ほぼやめてから5〜6年あとのことです。

それからは一本も吸っていない

喘息がわかってから、タバコはまったく吸わなくなりました。それから今まで、一本も吸っていません。

喘息になったから禁煙が続いた、と言い切るつもりはありません。ただ、私の場合は、体のことがはっきりしたのをきっかけに、タバコとの距離が決まりました。

22年で「吸いたい気持ち」はこう変わった

私の禁煙を表にまとめると、こうなります。

時期タバコとの距離吸いたくなった場面・きっかけ
〜45歳1日1箱を23年間(35歳ごろからマラソンも)―
45〜47歳ごろやめては吸うを何度かくり返した。吸うと「うまい」友人が吸っているのを見たとき
47歳ごろ〜50代前半ほぼ吸わない。「吸いたい」と思わなくなり、たまに吸っても特別うまいとは思わない―
50代前半〜まったく吸わなくなったマラソンで息苦しさに気づき、喘息とわかった
67歳の今吸いたい気持ちはまったくない。煙は「タバコだな」と感じる程度―

こうして並べると、吸いたい気持ちは一度にゼロになったのではなく、2年ほどかけて少しずつ遠くなっていったのがわかります。

やめて1年、2年で「まだ吸いたい」と悩んでいる人は、私でいえば表の2行目にいるところです。私もそこから下の行へと、時間をかけて進んできました。

禁煙してよかったこと

ご飯がおいしくなった(いちばんのおすすめ)

ご飯とみそ汁の和食の定食

いちばん大きかったのは、ご飯がおいしくなったことです。これは、今やめようか迷っている人に、ぜひ知ってほしい変化です。

胸焼けがなくなった

私の場合、タバコをやめてから、胸焼けがなくなりました。原因は人それぞれなので、タバコだけのおかげとは言い切れませんが、私にはうれしい変化でした。

お金がたまった

小銭が入った貯金びん

1日1箱吸っていたので、その分のお金がそのまま手元に残るようになりました。

介護の現場はタバコを吸う人が多い

男性も女性も多い。男性は仕事中でも喫煙場所へ行く

吸い殻がたまった灰皿

介護の仕事をして7年になりますが、介護職にはタバコを吸う人が多いと感じます。男女どちらもです。

女性は控えめな人が多い印象です。男性は、仕事の時間中でも喫煙場所へタバコを吸いに行く人がいます。

元喫煙者の私が、何も言わずに見ている理由

私はそれを黙って見ています。私もかつては1日1箱を吸っていたので、吸いたくなる気持ちはよくわかるからです。

介護の仕事は、体も気持ちも使います。合間にひと息つきたい気持ちは、元喫煙者として想像がつきます。

介護の仕事のどこがきついかは、介護の仕事はきつい?|67歳・特養パートが6時間で感じる5つのきつさに書きました。

私自身は喘息があるので、喫煙場所には行かないようにしています。吸う人と吸わない人、それぞれが自分の体を守りながら同じ職場で働いている。今の私はそういう距離感でいます。

何年たっても吸いたい人へ、元喫煙者として思うこと

田舎道をジョギングする年配の男性

「1本くらいなら大丈夫」というささやきは、「1本だけおばけ」と呼ばれるそうです。22年を振り返って思うのは、私の場合、このおばけの言うとおりにすると1本では終わらなかったということです。1本のあとは、また吸う毎日に戻りました。今「1本だけなら」と揺れている人に、元喫煙者として伝えられるのはこのことです。

一方で、戻ってしまったあとでも、もう一度やめ直すことはできました。今は一本も吸っていません。

私の場合、やめる理由はマラソンでした。「タバコか、マラソンか」と考えて、マラソンを選んだ。やめる理由がはっきりしていました。

吸いたい気持ちとどう付き合うかは、人それぞれです。自分が揺れやすい場面を知っておくことは、役に立つと感じています。

吸いたくなったときに当時の私がしていたのは、ガムをかむことと、体を動かすことでした。口が寂しいときはガムをかみ、体操をしたり、マラソンで走ったりして、その場をしのいでいました。特別な方法ではありません。

手元に置いておくなら、ボトル入りのガムが便利です。

口が寂しいときには、ガムのほかに、くわえて使う禁煙パイポという方法もあります。

一人で続けるのがつらいときは、禁煙外来など専門の窓口に相談するという方法もあります。

よくある質問

Q. 何年たてば吸いたくなくなりますか?
A. 人によって違うと思います。私の場合、最初の1〜2週間が山で、「吸いたい」と思わなくなったのは、やめると決めて2年ほどたった47歳ごろです。一本も吸わなくなったのは50代前半です。67歳の今は、吸いたいと思うことはまったくありません。

Q. 1本くらいなら吸っても大丈夫ですか?
A. 私の場合、1本では終わらず、また吸う毎日に戻りました。ただ、戻ってしまってもやめ直すことはできました。

テーブルに置かれた加熱式タバコの器具(生成AIで作成したイメージ)
※画像は生成AIで作成したイメージです

Q. 加熱式タバコ(IQOSなど)なら吸ってもいいですか?
A. 私は使ったことがないので、国の情報をもとに書きます。
加熱式タバコは、葉を燃やさずに、電気で温めて吸うタバコです。燃やさないぶん、ニコチン以外の有害な物質は紙巻きより少ないという報告があります。
それでも、ニコチンや、がんの原因になる物質は入っています。長く吸ったときの体への影響も、まだわかっていません。
国の情報でも、加熱式に切り替えて終わりではなく、最後は加熱式もやめることを目指す、とされています。

出典:加熱式たばこの健康影響(厚生労働省 e-ヘルスネット)/加熱式たばこ(国立がん研究センター がん情報サービス)

Q. 仕事中に吸いに行く同僚に、何か言いますか?
A. 何も言っていません。私もかつて吸っていたので、気持ちはわかります。

まとめ

禁煙して何年たっても吸いたくなるのは、おかしいことではありません。私も一度ではやめられず、一本も吸わなくなるまでには何年もかかりました。

吸いたい気持ちは、一度に消えるものではなく、私の場合は2年ほどかけて少しずつ遠くなっていきました。そのあいだに、ご飯がおいしくなるという、うれしい変化もありました。

今、吸いたい気持ちを抱えながらやめ続けている人は、それだけで十分に続いていると思います。67歳の元喫煙者の記録が、少しでも参考になればうれしいです。

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