介護の仕事を始めてから、「かかとが痛い」「足の裏が痛い」という声を、身の回りで耳にするようになりました。
私自身も、階段の上り下りでかかとが急に痛くなり、整形外科に駆け込んだことがありました。
我慢して放っておくと、歩くのがつらくなり、長く仕事を休むことにもなりかねません。
今日は、私の失敗と、そこから続けているインソールを中心とした足元のケアについて書いてみます。
介護職の足の痛みは「立ちっぱなし」と「中腰」から
介護の仕事は、長時間の立ち仕事に加えて、移乗介助で腰や膝に大きな負担がかかります。
痛む場所によって、原因の見当がつきます。
- 足の裏(かかとやつま先のあたり)… 硬い床の上での立ち仕事で、足のアーチ(土踏まず)がつぶれ、クッションの働きが落ちている状態。足底腱膜炎(そくていけんまくえん)などの可能性があります。
- 膝… 移乗介助やオムツ交換のときの中腰姿勢、無理な抱え上げから、関節の炎症や変形性膝関節症が起きやすくなります。
- お尻から太もも、足先にかけて(しびれを伴う)… 腰への負担が限界を超えたサイン。坐骨神経痛や腰椎椎間板ヘルニアのこともあります。
まずは「どこが痛むのか」を、ご自分で確かめてみてください。
私の痛みは、フルマラソンから始まりました
私は40代からフルマラソンを始めました。多いときは1日10キロ近く、ほぼ毎日のように走っていた時期もあります。
そのためか、50代に入るとかかとが痛むようになりました。医者に行くと「足底筋膜炎です」という診断でした。足底腱膜炎とも呼ばれる、同じものです。
それ以来、靴のインソールを使うようになり、いろいろな種類を試してきました。
そして今、介護施設で履いている靴の中にも、もちろんインソールが入っています。
いろいろ試した結果、私の場合はザムストのフットクラフト(スタンダード クッションプラス)というインソールに落ち着きました。
土踏まずの高さでロー・ミドル・ハイの3種類があり、扁平足の私はローを使っています。
値段は税込5,610円(2026年7月現在・メーカーの直販価格)。決して安い買い物ではありません。
介護職2年目、階段でかかとが急に痛くなった
60歳で介護の仕事を始めて、2年ほど経った頃です。階段の上り下りで、右足のかかとが急に痛むようになりました。
いつも通っている整形外科で診てもらうと、「あなたの足は扁平足だから、そこから来ているのではないか」という診断でした。
実はその頃、私はいつも使っているインソールを外したまま、2〜3週間ほど過ごしていたのです。
慌ててこれまで使っていたインソールに履き替えたところ、しばらくするとかかとの痛みが取れました。
扁平足の私には、特にインソールが必要なのだと痛感した出来事です。
それ以来、靴を買うときは、もともと靴に入っているインソールを外して、自分のインソールに入れ替えて履き続けています。
おかげで、その後はかかとの痛みは再発していません。
今でも、インソールなしで仕事をすると、1週間ほどで必ずかかとに痛みが出てきます。私にとっては必須のものです。
インソールは「自分の足に合うもの」を
ただし、私に合ったのは扁平足向けのインソールであって、どの形が良いかは人それぞれです。ご自分の体に合ったものを選んでください。
選び方としては、次のような方法があります。
- 市販のインソール… 土踏まず(アーチ)を支えるタイプを選ぶと、足裏の痛みがやわらぎます。まずはここから試すのが手軽です。メーカーによっては土踏まずの高さで型が分かれていて、取り扱いのあるお店では専用のアーチチェックボードで自分に合う型を見てもらえます。
- 整形外科で作ってもらう… 診察を受けたうえで、自分の足に合わせたものを作ってもらえます。
- 靴の専門店でオーダーメイド… 近くの靴専門店でも、足を測って作ってもらえるところがあります。
靴そのものも大切です。職場の床は硬いコンクリートや塩ビ素材が多く、衝撃がそのまま足に伝わります。
衝撃を吸収するクッション性の高い介護士向けシューズに変えるだけで、一日の終わりの疲れ方がまるで違ってきます。
介護施設で働いている方を見ていると、けっこう良い靴を履き、インソールにも気を使っていらっしゃる方が多いように感じます。
体の使い方と、今日からできるセルフケア
足元を整えると同時に、体の使い方も見直したいところです。腰や膝の力だけで利用者さんを持ち上げようとすると、関節を痛めます。
- 足を肩幅より広めに開く… 重心が安定します。
- 膝と股関節をしっかり曲げて腰を落とす… 利用者さんに自分の体を近づけて介助します。
- 前傾する力を利用する… 利用者さんにお辞儀をしてもらい、滑らせるように移乗します。
休憩中や帰宅後には、こんなケアもおすすめです。
- かかとの上げ下げ… 立ったままかかとを20回ほど上下させ、ふくらはぎのポンプ機能で血流を促します。
- お尻のストレッチ… 椅子に座って片足を反対の膝に乗せ、上半身を前に倒して、お尻の奥の筋肉を左右20秒ずつ伸ばします。
まとめ
介護の仕事を長く続けていくうえで、できるだけ良い靴を買って足元をしっかりさせることは、とても大事なことだと思っています。
私は一度、インソールを外して過ごしただけでかかとを痛めました。逆に言えば、足元を整えるだけで防げる痛みもあるということです。
かかとや足の裏に心当たりのある方は、我慢せずに整形外科で診てもらったうえで、ご自分の足に合うインソールを探してみてください。
長く働き続けるための、小さくて確かな投資だと思います。
腰の痛みとの付き合い方については、こちらに書いています。
介護職の腰痛とどう付き合うか ― 67歳、腰の持病を抱えて仕事を続ける工夫


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